DATA
- 所在地
- 京都市上京区
上京区 京町家リノベーション
” 町家再生の アタラシイカタチ ”
北野天満宮、上七軒に程近い ”西陣”
築70年程の連棟の京町家。
織物産業で発展した地域であり、この町家もまた以前は紡績の工場として使用されていました。
そのため多数の修繕工事が行われ、純粋な町家の意匠は保っていませんでした。
物件購入・リノベーションの相談を頂いたのは、オーストラリア出身のファッションデザイナー。
当初はゲストハウスとしての利用も考えておられましたが、近隣の猛反対(!!!)に遭い、断念。。。。。
検討の結果、アトリエ兼住居として計画することになりました。
外観は周辺の町並みと調和するように無彩色の塗壁で仕上げ、織物にちなんだ ”藍色” の磁器質タイルを採用しました。
内部は玄関部分を吹抜とし、採光・南北採風に配慮しています。
1Fはアトリエスペース。
不要な柱・壁を撤去し、フレキシブルな大空間としています。また、浴室は海外のバスルームをイメージして床置きのバスタブを採用しました。
洗面カウンターには、古道具の木屏風を再利用しています。
2Fはリビングスペース。
天井を勾配天井とし、より開放的な空間としています。
キッチンは岡山県のオーダーキッチン ”kitobito”(キトビト)さんにお願いしました。無垢のナラ材で製作されたキッチンはとても美しく、温かみがあります。
https://www.kitobito.jp/
床材には肉厚のパイン材、壁材は城壁漆喰を採用し、古材や古壁と調和させました。
どうしても暗くなりがちで閉鎖的であった古町家を ”アタラシイカタチ” として再生できたのではないかと思います。
この”アタラシイ”場所で、”アタラシイ出会い”・”アタラシイ暮らし” そして、ここから ”アタラシイ文化” が生まれてくることを楽しみにしています。